20/03/25 08:55

何故、治療薬使用に関しての動きが遅いのか?

COVID-19は極めて特殊なため、今世界で行われている古典的な封鎖法はある意味お手上げ状態での最終手段で、効率的にも悪く、一度爆発的拡大が収まっても再発が怖く、封鎖解除が難しくなるでしょう。これが中国のような国家統制が可能な国ならまだしも。また、台湾のように国内での封じ込めができている島国なら、国境封鎖は効果的であることは間違いないのですが、ここも解除が難しいでしょう。

以前から理解に苦しむのは、新薬開発は絶対に間に合わないし、ワクチンも良くて年内です。このため、既存の治療薬に頼ることが妥当であることは確かで、すでにいくつかの薬の効果が証明されています。

Nafamostatは東大でCamostatはLeibniz Gemeinschaftが実験で効果を証明した膵炎や抗凝固薬ですが、わからないのが、CamostatはE64との併用で効果があるという結果。侵入阻止は完全ではなく、すり抜けるウイルスもあり脱核の阻止はE64なのか・・・。

一方のFavipiravirは原理的にも効いておかしくないので、エボラでも末期以外には効果があったので、中国での結果は間違いないのでしょう。相模原中央病院の死闘が話題になっていますが、医師達も認めているように手探り状態で可能性のある薬を使っての治療なので、何が効いたかがわからない。何故、Favipiravirでの臨床研究が今頃なのか。確かに条件付き承認の理由となった胎児への催奇形性ですが、かなり長期なのと、妊婦禁忌を守れば問題ないはず。数日程度の使用なら、今すぐにでも”超法規的”承認すれば良いと思っています。

例えば、高熱が数日続いたらFavipiravirを投与。もともとインフルエンザ治療薬なので、これにも効くし、コロナと同じ+RNA型のラノウイルスにも効くはずなので、普通カゼも退治してしまうでしょう。これで重症化、すなわち肺炎を引き起こすことを阻止できれば、COVID-19も(H1N1)2009が普通(季節性)インフルエンザのお仲間となったように、ただのカゼのお仲間となってしまう可能性が高くなります。

今は統計上の感染者数にはほとんど意味がなく、COVID-19での(これが本当にそうであるかも各国で違いがあるでしょうが)重症者と死者数が問題。重症化さえ阻止できれば、これほど怖がり世界をパニックに陥れる必要はないのです。逆に、これが達成されないと、軽症もしくは無症状者が感染を拡げ、重症者を作り出すという問題が解決されず、一年先に終息(はせず精々収束)している保証もないと思います。

極論すれば、100年前でもウイルスそのものでなくなったかたは少数で、ほとんどが肺炎と免疫の暴走での死亡(恐らく、詳細な解析は不能)であり、今回と似たところがあります。このときのウイルスはすでに消滅したものの、2009年に一部が復活して今に至っていますが、適切な予防と、対策ですでに恐れる必要のないものになっています。

今のままの対策をしていたら、世界中が疲労、消耗するだけで、先行きはとても暗くなります。何故、潜伏期が異様に長く、しかも発症してから重症化するまでの時間差(ほとんどの人はここで治る)があること、さらに日本でも数例あるのですが、PCR陽性→陰性→陽性という、これまでの常識からは説明できない事例。多分、PCR検体採集場所が肺や消化器、循環器系での感染を反映できていないからでしょうが、これらの理由がわかれば、克服法が確立するはずです。世界中から巻き上げた金を兵器ではなく、このようなところに費やす世界をつくることに、これを機会に変わっていけば良いのですが。少なくとも喫煙者にはCOVID-19は凶悪犯になることは確かなので、喫煙をなくすとか・・・。

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1件のコメント

  • 効果がある可能性の治療は院内倫理委員会で対応可能ではあるが・・・

    実際の話、クリニック医院レベルでは行われない海外適応済みな治療は病院では行われることがあります。
    病院治療は要するにレセプトに通りやすいことは事実。

    抗癌化学療法レジメンの投与スパンや用量、薬剤の組み合わせを変えたり、文献・正書レベルを改変した治療が多く行われます。
    審査側は切ることはありません。
    この辺りまでは倫理委員会を経ずに行うことが可能な範囲。

    今回の新コロナでは、治験段階も経ず行われたメタ解析できるn数も集まらない文献から有益情報があれば積極的に進めてもいいように思える。

    例えばカモスタットは副作用もほとんど無く、二日酔いで(自分が)飲むこともあるくらいで薬価もタダみたいなもの。
    これが効けばこんないいことはない。
    ただ注射薬がないのでその点が使いにくいか。

    ナファモスタット(フサン)はDIC治療薬として、当該肺炎時合併に使ったら、“やはり”ウイルスにも効いたという経緯。
    以前にも書いたように肺炎治療では、PEEPモードでの人工呼吸管理、サイトカインストームからの肺水腫・ARDS・敗血症・DICのため集学的治療をするはずで、そこでの副産物的な効果だとしても既存薬が転用できる可能性は大いに着目すべきだと思う。

    人命を救う一義的な使命を担う病院では、院内倫理委員会を経て、厚生局、学会、県内大学病院と協議の上効果があると言われる薬の使用は比較的早く行われるでしょう。(意外に大学病院が新規治療に関して口を挟むことはある。)
    認可や公知はその先で、『効くものは効く』『代替がない』となれば世間と期待の圧力で進むのも早いはず。


    医療機関ではMR訪問もなくなり、長期処方、電話処方と受診抑制が強烈です。
    一転、K1など大規模イベントが開催されつつあるのは「参加は自己責任」では済まない、この国難の時期にあまりに下衆い行動です。

    国内の解禁緩和ムードは取り返しがつかないことになることを我々は肝に命ずるべきです。

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    アビバンは患者の希望があれば院内倫理委員会をへて使用可能

    『アビバンは患者の希望があれば院内倫理委員会を経て使用可能』

    安倍総理が、緊急事態宣言会見で明言。

    2020.04.06 19:40

    これはかなりのimpact来るぞ。

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