レポート

ルクソール/鉄道、ツアー、ボッタクリ

公開日 : 2006年01月14日
最終更新 :
退会ユーザ @*******

年末から年始にかけていろいろ(エジプト以外の国も含め)まわったのですが、その中でもっとも印象深かったのがルクソールでした。ルクソールに個人旅行で行く予定のある方には、多少は役に立つ情報も書くようにするので、是非おつきあいください。質問は大歓迎ですが、誰でも読める掲示板に書いている以上、特定の業者を中傷するような内容は避けたいと思ってますので、そこはそのようなものとして読んでください。
1、カイロ駅
 エジプトでの拠点はカイロ。高校時代に覚えたメンフィス、テーベ、テルエルアマルナのうち、テルエルアマルナは治安の問題からあきらめることにして、メンフィスとテーベには行きたい。メンフィスは2日目に行き、3日目はテーベすなわちルクソールに行くことにした。航空代金は高いので、寝台列車のワゴンリーでカイロからルクソールまで移動することにする。
 チケットについては、時間の節約のために現地の旅行会社にとってもらった。
 当日は地下鉄を使ってワゴンリーの始発駅に到着。地下鉄の治安は悪くはなさそうだが、多少混んでおり、すりの危険はありそう。そこで、貴重品をジャンバーの内ポケットにれジャンバーのファスナーを閉めたり、ずぼんのポケットに入れる場合には貴重品を入れた後に手前にどうでもいいものを入れ抜き取りづらいように工夫をしたりした。
 地下鉄の駅から国鉄の駅まで行くのに迷ってしまい、道を歩いている人に聞いてなんとかたどり着く。エジプトでは何をしてもらってもバクシーシ(一種の寄付)を要求されると誤解されているかもしれないが、普通の人は道を教えたぐらいでバクシーシやチップを要求したりはしない。なんだ、そんなバクシーシ、バクシーシって気にすることないとこのときは思ったが、やっぱりバクシーシは煩わしいということが後でわかることになる。
 駅についたものの、どこのホームから発車するのかわからない。最初は外国人らしい旅行者がたくさんいるところに並んでいれば大丈夫と考えていたが、それほど甘くなかった。北(アレクサンドリア)方面と南(ルクソール)方面は分かれており、南方面のホームに行くことができたが、その先がわからない。ちなみに駅の看板等の殆どはアラビア語のみで英語併記のものは少ない。結局駅員らしき人に聞いて教えてもらう。
 ところが、隣のホームにいかにも寝台列車らしき電車が入ってきた。これまで見たほかの列車ともちょっと雰囲気が異なる。不安になり、階段を下りてその列車のホームに行ってみる。列車の一番後ろの車掌さんらしき人に切符を見せて聞いたところ、その列車の一番前の方を指差した。どうやらこの列車っぽい。号車番号を確認しながら一番前まで行き別の車掌さんに切符を見せてこれでよいか聞いたところ別の列車だといわれる。どうやら元のホームがあっていたらしい。しかし15両ぐらいある長い列車。荷物を軽くしておいてよかったと思いながらまた長いホームを歩く。
 さて、どうやらいい加減な人もいるらしいということがわかった今、どうすべきか。ここは多数決で決めるしかないという結論に至る。そこで、他の駅員らしき人にも聞いたところやはり元のホームが正しいらしい。ま、始発駅で列車が入ってきてすぐ発車するわけではないから間違っても大丈夫と開きなおり、元のホームで待つことにする。(続く)

  • いいね! 0
  • コメント 2件

2件のコメント

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/14 16:49

    5 ぼったくり方を親から学ぶ子供たちをどう思いますか?

    5 ぼったくり方を親から学ぶ子供たち
     西岸を巡るツアーが確か3時ぐらいに終わったので、徒歩で東岸のルクソール博物館とルクソール神殿とまわることにする。
     ルクソール博物館の方へナイル川沿いを歩いていると、馬車に乗らないかとしつこい勧誘にあう。ルクソール神殿は夜ライトアップされているところを見たいので、結構時間が余る。街を一周して値段は1ドルという。本当に1ドルかと確認すると、戻ってくるのではなくルクソール博物館に行くのであれば2ドルだといってきた。100メートルぐらいしか変わらないのに! ま、100円の差なので、結局2ドル(10ポンド)で合意して乗ることにする。
     そのおっちゃんが御者として案内するのかと思っていたら、おっちゃんの子供(といっても10代後半ぐらいか)が御者として案内することになった。その子供は、礼儀正しくしっかりしている。一人だったので、客席ではなく御者の隣に座りながら雑談を楽しんだ。途中、パピルスの店による。御者は店からお金を後でもらうのだろう。途中、何人かの子供が金をくれと馬車によってきたが、それは相手にしなかった。せっかくいろいろ楽しく話したこの少年と喧嘩をしたくないので、運賃については、前日使った手をまた使おうと考えていた。前日はギザで1ドルという約束でろばに乗った。降りた後、倍の「2ドル」を渡そうとする。すると予想通り「More」といってきた。私は、ちょっといやな顔をした上で、1ドルで合意したよねといって1ドルだけ渡す。そうすると、2ドルでOKだから2ドルくれという。残り1ドルもあげて円満解決。今回も最終的に倍の20ポンドやることによって不毛な交渉を避けようと思っていた。馬車は車よりかなり高い場所からみてまわれるのでかなり気分がよく、私にとって20ポンド以上の価値は十分あった。
     降りるときになりお金を出そうとすると、50ポンドだといってきた。お父さんは10ポンドだといっていたよというと、こんどは「10ユーロ」だと主張し始めた。円満解決を考えていた私だが、しらじらしい態度を続けることに腹がたち「10ポンドと言ったじゃないか」と怒鳴る。少年はあわてて何度も謝罪してくる。もっとも、謝罪しつつも、ちょっとだけでも上乗せしてもらおうと馬へのバクシーシだとか、いろいろ言い始める。10ポンド渡した上で、「10ユーロなんていわなければ、20ポンド払うつもりだったのに」と言う。少年は謝罪を続け「悪かったから、あとの10ポンドをくれ」と懇願し続ける。「もう遅い。うそつくな」と怒鳴りつけて馬車を去った。
     何とも後味は悪い。その日は、何とか自分自身を盛り上げようと必死に努力したが、結局一日中気分が悪かった。その少年が一生懸命仕事をしていたことに好感をもっていたからなのだろう。だからこそ喧嘩はしたくなかったのに、、、。少年は親から「ぼったくる」ことを学んだのだろう。親のやり方に逆らう余地があるとは思えない。一生懸命仕事をしても、最後は客と喧嘩するか恨まれて別れる。これほどやりがいのないことはないだろう。そして、子供であるのにすでにトラブルになることに慣れていたような対応であった。何度も謝罪はしているが本当に反省している様子はない。
     馬車は30分5ドルの均一料金でやってもそれなりに客はとれると思うのだが、それを無理に1ドルとか2ドルと言うからあまり儲からないし、乗車後にふっかければ喧嘩になる。そんな親のやり方を学ばされる子供は、自分も同じ人生を送りたいと思うのだろうか。何十年も毎日毎日観光客を騙し続ける。
     後味の悪さから、博物館を出たときにもし少年がいたら、やはり10ユーロプレゼントして、いつか、転職するチャンスがあれば転職しなよとでも言いたい気分だった。しかし、その少年を見ることはなかった。
     と、以上のように、当日はいろいろ考えさせられ、UNの関連機関に子供の人権侵害を投稿しようと真剣に考えた。しかし、今は冷めてしまった。まず、彼が本当に親からぼったくりを引き継ぐ以外の道がなかったかはわからない。彼自身がぼったくり人生を選んだのかもしれない。10ユーロは通常のエジプト人の月収の1割以上ではないだろうか。彼らは生きるためにやむをえずぼったくっているのではなく、楽して儲けようとしているだけかもしれない。気の毒な人たちなのか、同情の余地のない人たちなのか、今でもわからない。いずれも、つまらないぼったくりで自ら客を遠ざけ、仕事がない客待ちの馬車が延々と並ぶルクソールの街。三千年前に世界の最先端をいっていたテーベの面影はそこにはない。

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    今、目の前にある現実

    まず、はじめに辛口なところから言わせていただく。

    『転職するチャンス』などと軽々と無責任に言うものではない。
    (では、あなたは『目の前でおきている現実』に何をしてあげれたのだろうか?具体的なアイデアは何か?子供の人権侵害が起らないようにするために、その子供の親に充分といえる対価を支払う覚悟はあったのか?)

    そもそも『ボッタクリ』という定義は何か?
    (アラブビジネスは大真面目に『ふっかけている』ので、慣れないと面食らってしまうのですよね。チップセンスの問題もありますし・・・)

    なにはともあれ、あなたは少し後悔されておられると思うし、そのシュチエーションを楽しんでいただけなかった事は残念でならない。
    (私の場合は想定範囲内なので、『おぉ、来たか!』という感じでニヤリとしてしまうのですよ)

    なお、ルクソールのあのあたりは最貧民の方が多いのです。
    ましてや、馬車の方々は観光客のみが唯一の収入源で、非常に不安定な職業ですよね。

    まあ、他の内容はエジ的には満点(充分、今のエジプトを味わられた)ではなかったでしょうか。

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/14 12:09

    2 ワゴンリー

    2 ワゴンリー
     ワゴンリーらしき列車がホームに入ってくる。今度こそ本当にワゴンリーらしい。時間的にみても他の列車ということはないだろう。ワゴンリーではドアごとに車掌さんがたって切符をチェックしてくれるようだ。自分が乗る号車の車掌さんに切符を確認してもらい無事乗車。私のような素人旅行者は列車に乗るのすら苦労する。なお、この時点ではアラビア語は数字すら読めずアラビア語の掲示を読むことをまったくあきらめていたが、数字だけでも読めるようになっていれば、駅の掲示板で何番線か多分わかったのだと思う(文字は読めないので勘も必要だが)。後日鉄道を使ったときは、掲示で確認したあとに、駅員に確認するようにした。なお、ルクソール方面の夜行列車は複数あるようなので、駅員に聞く場合には、ルクソール方面という聞き方はせず、切符を見せながら列車番号をはっきり言って聞いた方がよいと思う(また、多分ワゴンリーも複数あるので、ワゴンリーだけだと特定できない可能性がある)。
     ワゴンリーの車内は、あらかじめ他の人から聞いていたとおり、そんな豪華な印象はない。ただ、シンプルだけど特に車内は汚いという印象はないし、個室なので防犯にあまり気を使わなくてすむ(もっとも、おそらく外から鍵がかけられないので、お手洗いには最低限の貴重品は持っていった)。値段も一人用の場合70数ドル(食事を含めすべて込み。ただし飲み物は別)で、日本人の感覚からすれば手ごろであり、悪くはない移動手段だと思う。航空機だと高いし、昼間の電車だと一日つぶれかねないので、特に短期の旅行者には便利だ。ただ、他の夜行列車を使えば、けっこう節約できるらしい。
     冷暖房は部屋ごとに調節できるようになっていたので、暖房を最大にしたが、それでもちょっと寒めだった。寝るのに支障はない程度だったが、寒がりの人は少し余分に服を持っていくとよいだろう。
     カイロ駅を出てしばらくして車掌が夕食を運んでくる。豪華というより量が少し多めの機内食といった感じ。雑食性で何でも食べる私であるが、残念ながら味は好みにはあわなかった。トレーにしかれている紙にドリンクのメニューと値段が書いてある。駅で買うよりは高いので駅で買っておいた方が得なのは確かだが、やはり日本の物価水準からするとたいした額でないので、買い忘れても落ち込む必要はない。ビールやワインもある。値段はエジプトポンドで書かれていた。エジプトポンドが不足気味だったのでドルで払ったが、20ドル札であったせいで、お釣りを用意するのが大変だったようだ。少額のポンドを用意しておいた方が無難だ。
     何時にルクソールに着くのか確認してなかったので、車掌さんに聞いたところ、すごい早朝だということがわかる。さらに、その一時間前に朝食を運んでくるという。終着駅のアスワンまで行くプランにすればよかったと後悔するがもう遅い。寝不足でルクソールをまわるのもいやなので、目覚まし(携帯電話)をセットした上で、早めに電気を消して寝ることにする。
    ーーーーーーーーーー
     朝、目覚ましの音で起きる。だけど、眠い。それでも何とかおきる。ところが、朝食の時間になってもまったく音沙汰なし。30分以上すぎたころになって、やっと車掌が朝食を運んでくる。遅れたことについての説明はない。早起きして損した。理由は知らないが、列車自体遅れているらしい。やはりあまり好みにはあわない朝食を食べる。なお、朝食のコーヒー、紅茶は料金に含まれていたと思う。朝食のトレーを片付けにきたとき、ルクソールで降り損ねないよう車掌に到着予定時間を聞いたが、どうやら到着直前に車掌が個別に知らせにくるシステムのようで、あまり気にすることはなかったらしい。なお、車内放送はない。
     車掌は、私が日本人とわかると、チップを要求してきた。無駄に早くおきて機嫌の悪い私は2ポンド(約40円)だけあげたら、日本人はだいたい1ドルはくれるんだとさ。チップを要求する人には最小限にしかあげないのが私の主義だが、車内では車掌しか頼れる人がおらず不親切にされたらいやなので、やむなく1ドルあげた。はじめにあげた2ポンドを返そうとするので、それもあげるよと言うと、すごく嬉しそうだった。何か憎めない。
     降りる用意をしていたら、「地球の歩き方」がどっかにいってしまったのに気づく。これは困ったと思ったが、Lonely Planetはあるからいいやということでやむなく(泣く泣く?)あきらめる。
     車掌さんが呼びにきたと思ったら、もう列車はルクソールの駅についていた。駅名の標記はアラビア語とアルファベットの双方が書かれている。まだ真っ暗のルクソール駅に降りる。
     (次回は、いよいよ全く無計画で乗り込んだルクソールでのエピソード)

    • いいね! 0
    • コメント 1件
    退会ユーザ @*******
    06/01/16 17:16

    3 ツアー選び、ホテルで休憩

    3 ツアー選び、ホテルで休憩
     ルクソールの駅についたのは6時ごろ。まだまだ暗い。当初は、駅で明るくなるまでガイドブックでも読みながら時間をつぶし、明るくなったら散歩をしながらルクソール神殿(結構朝早くからやっている。ルクソールは営業時間が長い遺跡があり、時間を有効に活用しやすい。)など東岸の遺跡に徒歩で行こうという程度の計画だった。
     ところが、駅舎には待合室らしき場所は見当たらず、店はもちろん椅子も見当たらない(ホームにはある)。突っ立っていてもしょうがないので、当てもなく駅の外に出る。「TAXI、TAXI」の声に囲まれるが、さしあたり徒歩の予定なので断る。ところが、一人、どういう計画だと盛んに声をかけてくる人がいる。断ってもついてくる。彼の英語が訛りが少なく比較的聞き取り易かったのと、暗い中一人で当てもなく歩いてもしょうがないので、あっさり折れて話を聞くことになる。駅前のちょっとした喫茶店のような場所で話を聞くことになりついていく。
     紅茶を飲みながら話を聞く。最初はタクシーの運転手かと思っていたが(だからこそ英語が聞きやすいことが魅力に見えた)、ツアーの勧誘でエージェントらしい。ドライバーのほかにガイドがいて、各遺跡について完全なガイドを受けることができるといった説明を受ける。いずれにせよ西岸は足を確保する必要があり、悪い話ではない。料金を聞いてみた。そもそも相場をちゃんと調べてこなかったので、どれくらいふっかけているのかわからないが、結構高く感じる。いずれにせよ、ゲームは始まったので、「高すぎで無理じゃないかな、ごめん」といったリアクションを見せ、大幅に低い金額を提案してみる。日の出の時間になったためかコーランが聞こえてくる。なかなか先方は下げてこない。眠い頭はあまり働かず、結局ちょっとしか値切らずに妥協してしまう。旅行中の頭は予想以上に働かないので、妥協する前に少なくとも10秒は頭を冷やして考えるべきだというのが今回の旅行の教訓。即答する必要はどこにもないのだ。
     料金を支払う前に、他に料金がかからないことを何度も確認する。何度も確認することを失礼だと思う必要はない。所詮、どちらも英語はかなり?なんだし。ガイドのチップまで込みだそうだ(ガイドはそう説明されていることを知っているのかな? 何度要求してももらえなくて不満そうだったけど)。
     ツアー開始まで2時間ぐらい時間がある。彼は、ツアー開始まで知り合いのホテルで休まないかと提案してきた。いくらか聞いたら「あなたが決めること」という回答が返ってくる。そもそも、全く知らない人についていくこと自体安全なのかわからないが、今回の旅行の「安全」に関する基準は「死ななきゃいい」に設定していたので、好奇心優先で彼の提案にのってみることにした。
     部屋に案内される。休む分には悪くはないが、浴室にはちょっとこだわる私としては泊まる気まではしないだろう。彼にいくら渡せばよいか見当もつかないが、(自分としてはかなり)多目に渡しておいた。いずれにせよ、時差と早起きそのほかもろもろで疲れた旅行者には、気の効いたサービスだ。
     部屋を出るときに彼に感想を聞かれので、「よかったよ」というと、またお金を要求してきた。さっき十分渡したじゃないかと拒否。彼は、それは全部ホテルのオーナーに渡してしまったという。ただ、私が「予想外のお金がかからない」ことを重視している(金銭にからむことはしつこく確認する)ことを認識していた彼は、ほどなく諦めた。「自分が逆の立場ならば全部オーナーにあげたりしないぞ、、、」と思ったが、彼は諦めたあとも不満そうだったので、本当に全部あげちゃったのかも?

    • いいね! 0
    • コメント 0件