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-× 国境 ×-

公開日 : 2006年10月15日
最終更新 :

日本には陸の国境が無いので、「国境」という言葉には魅力を感じる。

西欧のEUの国どうしの国境は、私の体験した限り、今や道路端に国旗の看板があるだけ。
今回の旅行ではスイスとフランスの国境付近を2回行ったり来たりして、合計4ヵ所の国境を通過した。

スイスはEUではないので、検問所があり係官も居る。パスポートや荷物のチェックもするかと思いきや、何のチェックも無く素通りのケースと、あってもごく簡単になっていた。
強いてあげれば、スイス側で入国はチェックする、そんな感じだった。


 3箇所は、道路に検問小屋があって、やってるんだかないんだか、という程度。4ヶ所目の国境は、フランスのフランシュコンテ地方からスイスのジュラ地方に向けて、D437を通り、Goumoisという町の谷間を流れるDoubs川に架かる橋だった。橋の両側にフランスの国旗と、スイスの国旗。両側それぞれに検問所があり係官が居た。

僕ら夫婦はこの日、手頃なホテルを探しながら車を走らせていた。気に入った宿が見つからずに、フランス側からこの橋までやって来て、
「川の向こうにホテルがあるよ。でもあれ?ここは、国境みたいだ。」と言いながら止まらずにこの橋(国境)を通り過ぎた。

道は橋の所でカーブしていて、国旗は見えたが検問所は死角になっていて見えずに、停止ゲートも無く、道路によくわからない停止線が、引かれているだけだった。そして、ホテルにばかり目が行っていた。
このホテルが気になり、検問所そっちのけで、この国境の橋を2回往復してしまった。
結局、この橋のたもとの、小さな2階建てのホテルに宿をとった。

ホテルと検問所は10mほどで、通る車はみな一度停止しているのが良く見えた。何もない車もあれば検問を受けている車もある。中にはトランクを開けさせられている車もある。いろいろだ。
私の場合は、何だったんだ???。きっと、アジアのまぬけオヤジが、うっかり通り過ぎたが問題ナシ!、と判断したんだろう。(苦笑)

 
「ここが国境なんだ~!!!」とホテルの部屋の窓からほんの10メートル先に見える川を見ながら思った。
国境といえば、ライン川のバーゼルやシャフハウゼンも、コルマールの東も国境だったが、大きな川はあまり実感が湧かない。
ここは田舎の狭い川で、実感が有ると感じた。そして、国境のホテルに宿泊したのは初めての経験だった。Doubs川は水かさを増して、陶々と流れていた。


夕食もこのホテルの庶民的なレストランで、川マスを食べ、思いのほか美味かった。ここの働き者の年配のマダムも感じ良くて、何だか嬉しいような、いい思い出になった。


女は現実的だけど、男はちょっとした事でも、ロマンを感じる。男は繊細だ。
こんなこと言ってるから、蹴られるのか?

 

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2件のコメント

  • Re: -× 国境 ×-

    島国に生息するタヌキにとっても、「国境を越える」ということに何か非常に魅力を感じる。
    もちろんこの、「国境を越える」という意味は地上で越えるということで、飛行機でのそれは別のことである。
    それまでも、列車やバスで国境を通過したことは何回かあったが、歩いて国境を越えた経験がなかった。(イタリアとバチカンの間は別です)

    結婚して25年、銀婚旅行で何とかしよう。
    旅行の行き先は連れ合いの好きなフランス,パリ。
    タヌキの趣味も考え、ストラスブールまで列車で往復。そして3泊。
    その2日目。レンタカーでハイデルベルグまで行きかえりにバーデンバーデンで温泉に入り、そしてヨーロッパ橋へ
    フランス側にはかつて車の検査場だったことを思い出させるゲートが。
    今はガスステーションが営業しているのみ。そこに車を置き、ラインにかかる独仏国境の橋を渡る。
    何もない。人もほとんどこない。いったいこの東洋のタヌキ(とその連れ合い)は何をしているのだろうか。
    ドイツ側にわたり、フランス側に戻り写真をとり。
    人はなんと言おうと、タヌキは大満足。連れ合いも、文句も言わずに付き合ってくれた。感謝感謝
    これもロマンなのか。どうでもいいけどいつまでも忘れられない体験だ。

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    06/10/23 19:59

    Re^2: -× 国境 ×-

    やっぱり、国境という思いは、ロマンですね。

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  • Re: -× 国境 ×- 私の・・・

    もう20年以上も前のお話です。

    17才年上の姉夫婦と私たち夫婦で スタインアムラインへ、ラインフォールの見物後 シャフハウゼンから船で向かいました。

    その日の宿が決まってなくて 6月の終わりですが町の宿屋はありません。・・で 歩いて15分ほどのドイツとの国境の旅籠?へ・・・。

    2階建ての宿の外を見ると 横棒を渡した国境ゲイトが100メートルほどの距離で2つあって こちら側にスイスの係員が2人ヒマそうに立っていました。

    姉がものめずらしそうに近づくと、日本のそれも年寄りの女性とみて制服の係員が歓迎のそぶりを見せ 義兄がもちろん写真と取りました。

    すると ドイツ側の係員が 向こう側から出て来て手招きをしました。
    俺たちとも記念写真をとろう・・・と言うのです。 もちろん パチリ 。 で次は真ん中で みんな揃ってパチリ。

    森の始まる何にも無い国境ゲイトでした。

    翌朝 宿のレストランで朝食をとっていると 大きな声で挨拶されました。 見れば ドイツ側の国境係員2名。 しばらく通じない?会話をしていると そこに割り込んできたのが スイス側の係員で、笑いながらどうも このレディーは オレントコのお客・・・と言っているらしい。 宿のオカミサン、他のお客さん、国境係員4人・・腹を抱えての大笑い。 私たちも 少し、イヤだいぶ遅れて お付き合いで笑ったので またまたみんなが大笑い・・・。

    きっと今行ったら あの国境にはゲイすらないのでは・・・。

    姉も2年前、義兄も1年前に亡くなりました。 時は流れます。 
     

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    06/10/15 12:24

    Re^2: -× 国境 ×- 私の・・・

    時の流れを感じるお話ですね。

    ところで、知らないうちに「おじさん」から「おじいさん」になってたんですね。ニックネームも、時と共に流れていたとは気づかずに、失礼しました。

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