5月30日・・・①「ハンガリーへの船旅」 朝5時30分、ホステルをチェックアウト。 ブダペストへは水路からの入国を考えていたので、高速艇の発着所、ライヒスブリュッケ桟橋へと向かう。 6時ごろに着いたのですが、桟橋が開くのは7時らしい。 下調べ不足でした。あと気合入れて早起きしすぎてしまった。 桟橋付近はタバコ屋以外、店がどこも開いていない。 と思ったら、開いているカフェを一軒だけ発見。 コーラを購入して桟橋付近へ戻り、ドナウ川を眺めながら時間を潰す。 対岸は国連都市の巨大ビルが朝日を浴びて綺麗です。 しかしのんびりしていたのもつかの間。 桟橋から職員らしき人が出てきて、なんの警告も無しに門を閉めにかかる。 急いで荷物をまとめて切符売り場へ行ってみる。 7時前なのにもう開いている。 オーストリアでは事務手続きはのんびりなきらいがありますが、こういった所が早く開くのは、なんとも不思議です。 ブダペスト行きのチケットはあるか、訪ねてみると、2席だけ空きがあるとのこと。ラッキーというかギリギリで冷や冷やしましたが。 桟橋のチケット売り場には荷物を預けるチェックインカウンターと、出国審査の窓口があり、手続きは空港とあまり変わらないみたいです。 税関はどうするんだろうか?? 朝8時出発の船。1時間近くの余裕があるのですが、ウロウロする余裕もなさそうなので自販機でサンドイッチを購入し朝食を食べながら待つ。 船がブダペストに着くのは昼の1時半。船の中では昼食のあてさえもなかったので。 いつのまにか桟橋のターミナル内は人でいっぱいになってる。 待つ事しばらく、チェックインカウンターが業務を始めたので僕も行列に並ぶ。 バックパックを預け、さらに出国審査のカウンターに並ぶ。 パスポートに押されたハンコは、思いっきり船の絵のハンコ。 高速艇の座席は自由席らしい。 案の定、眺めのよい前のほうの席はあっという間に埋まってしまう。 僕は眺めのよくない後方キャビンの席でも、カウンターバーの近くの最高の席をゲット。 このバー、各種飲物だけでなく、サンドイッチくらいの軽食なら出してくれるようです。 いよいよ船が出発。 しばらくウィーンとはお別れ。未知の国、ハンガリーへの船旅。 高速艇だけあって、船のスピードはかなりのものです。 前方キャビンとの連結部から顔を出して景色を眺めてましたが、えげつない風圧で顔が吹き飛ばされそう。おまけに寒くなってくる。 230分船が進んだところで、水門に到着。 船後方の水門が閉じられ、水抜きが始まる。 船が少しずつ沈んでいくような感じ。 水門向こうの水位と同じになったのか、二十分ほど待ってようやく再び船が進み始める。 ウィーンを出てしばらくすると、河岸の森の中に点在する小くてカラフルな家々が面白い。4本の足つきで支えて、陸地より高いところに建てている。 洪水対策でしょうね。この風景、スロヴァキア、ハンガリーとさほど変わらず続く。 しかしこの船、スピード優先の為でしょうが景色を楽しむようには作られていないようで。 船後方で高い壁を前に背伸びして見るか、風圧に耐えるかしかない。 船旅のハイライト、ハンガリーのドナウベンドに入るころには流石に背伸びしてでも景色を見ましたけど。 エステルゴム大聖堂に始まり、ヴィシェグラートの山の頂上にそびえる要塞。センテンドレと思われるカラフルな街。 船旅にしてよかった、と思える瞬間です。 と、同時にハンガリー入国を実感する瞬間でもあります。