2010年7月17日に、モスクワで詐欺に引っ掛かりそうになりました。私は無事でしたが皆さんの参考になればと思い、紹介します。地球の歩き方ロシア版で紹介されているものの類似パターンです。
- 場所:クレムリンのすぐ近く。トゥヴェルスカヤ通り。
- 時刻:土曜日夜23時ごろ。ただし白夜もどきの季節かつ繁華街なので車通りも人通りも多い。
0. 私が1人で歩道を歩いている。
1. 前を歩いている人が折りたたまれたビニール袋を落とす。落とした本人は気付かない。
2. それを見た別な人がそれを拾い、落とした人に教えてあげる
3. ありがとう...って感じで落とした人はまた歩き出す。
4. 拾ってあげた人が私に話しかける。「どこから来たの?」「日本です」「日本が好きです」「それは良い」「じゃぁね」
5. 30秒後に私は誰かに呼び止められる。その人は自分が警官だと言い、私は歩道の端に誘導される。警官は警官の証明書を提示してから、それをしまう。
6. 私の横にいつの間にか二人の人が居るのに気付く。
7. その警官がきれいに折りたたまれたビニール袋を私に見せる。色形が、手順1のものと酷似している。その中身がお札である事に気付く。
8. 警官が、横の二人のうちの片方を指し、「この人が"足りない"と言っている」「身分証明書を見せろ」「手持ちの金を見せろ」と私に告げる。私はパスポートを警官に渡し、警官は確認してから私に返す。
9. 二人のうちのもう片方が、身分証を警官に見せ、すすんで手持ちの金を見せる。
10. 警官が私に「お前も手持ちの金を見せろ」と告げる。
11. 私はトラブルに巻き込まれた事を理解し始めてきていたので、まわりの誰かに状況を伝えたほうが安全なはず、と思い「本当に警官か?」と比較的大きな声で尋ねる。
12. 警官は「そんなに大きな声を出すな」と言いつつ、身分証明証を再度提示する。
13. 私は、警官が「大きな声を出すな」と言った事などから、「何か変だ」「何処かで聞いた事があるシチュエーションだぞ...」と思い始める。
14. 警官が再度、手持ちのお金を出すように私に告げる
15. 私はこれは詐欺だと理解する。ただしビビっているので75%ぐらいの自信。
16. 私は警官に「No」と大きな声で言う。
17. 警官は何度か何か言うが、そのたびに私はさらに大きな声で「No」と言いながらその場を歩いて遠ざかり始める。
18. 警官は何故か私を追ってこない。
19. 私は詐欺だと確信し、歩いて去ってゆく。
20. 警官はやはり追ってこない。
21. 私はしばらくしてから後ろを振り向き、さっきの人間がついて来ていないことを確認する。「警官」から返してもらったパスポートにおかしな点が無い事を確認する。