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オランジュにて見た原発

公開日 : 2011年03月30日
最終更新 :

世界遺産に登録されている
オランジュのローマ劇場や凱旋門を訪れた際に
ローヌ河沿いに大きな円筒からモクモクと
水蒸気が上がっているのを見ました。
火力発電ならば大掛かり過ぎなので、
これは原子力だろうね~と疑問に思っていて、
帰国後に調べたら矢張り原子力発電所でした。
河の中流域に原発があるとは・・・・・

フランスは原発の技術は高いのでしょうか?、
日本の使用済み核燃料の再処理をしてもらっていますし、
この度はアレバ社のチャーミングなローベルジョンCEOが
支援のため日本を訪れています。
高度な安全機能を備えたフランスの新たな
欧州加圧水型原子炉(EPR)が良さそうですが、
日本の考えかたとの違いが判りません。

どなたかEPRについてご存知のことを教えて頂けますでしょうか。

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3件のコメント

  • Re: オランジュにて見た原発

    フレンチ☆☆さん、こんにちは。まるで横レスです。

     私は自宅の鍵のキーホルダーが、玄海原発のペレット(核燃料)の実物大模型でできている、社会見学で発電所からもらったものをずっと愛用している加圧水型派(?)なのですけど、そのせいか放射能を帯びた蒸気が直接タービンを回す沸騰水型より、間接的に回す加圧水型の方が何となく安全と思っていました。・・・・

     アレバといえば、仲がいいのは三菱重工(?)です。
    http://www.mhi.co.jp/notice/notice_1004028.html

     そうは言っても
    http://www.mhi.co.jp/news/story/1005124939.html

     本題ですけど、
    http://www.mhi.co.jp/news/story/1102215033.html
    この辺がヒントになるのではないでしょうか?
     
     西日本に多い「普通の加圧水型」と「ヨーロピアン・・・・」がどう違うのかが検索しても、今ひとつ分からないので、これ以上はあきらめました。

     アレバって確かほとんど国営会社ですが、既にレスにありますが、大統領とCEOの訪日は「よっぽどのこと」と判断したのでしょうね。さすがに「だから加圧水型の方が安全です。」みたいなことは言ってないみたいですが・・・逆に原子力というのは、「国営」でないとやっていけないのかも知れませんが。

     日本にもなじみの深い(?)再処理施設であるコジェマもアレバ傘下ですが、最寄りの港のシェルブール港(ニュースになるときはいつもデモ行進ですが)はあの「シェルブールの雨傘」のシェルブールなんですね。ノルマンディ地方はいつか行きたいと思いますが、ワインやファッションとと同様、コジェマも「フランスを代表する顔」であることには違いないので、見学できるならしてみたいと思っています。ちなみに六ヶ所村は広報センターみたいなところは行ったことがありますが。(念のため)・・・・

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    Re: Re: オランジュにて見た原発

    高島たいらさん、こんにちは。

    私は沸騰水型と加圧水型の二つがあるのは何となく知っている程度なのです。
    確かに三菱重工(三菱系?)は加圧水型のメーカーのようですね。

    >「国営」でないとやっていけないのかも知れませんが。
    高度な政治力が必要みたいですね。

    ノルマンディは未訪ですが、マルセイユをドライブ中に原子力関連施設付近に迷いこんでしまい慌てたことがあります。セキュリティが高くて異様な雰囲気で怖いような感じがしました。
    私もシェルブールのイメージは同じく映画で膨らんでいて、たまにコジェマ辺りをTVを見ると、頭の中は別の映像が・・・、正規にエントリーすれば見学できるのでしょう。

    いつもワイン談義を読ませて頂き、楽しんでおりましたが・・、多岐にわたり、いろいろ見聞が広くて、参考になりました。
    有難うございます。

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  • 11/04/01 10:44

    欧州加圧水型炉(EPR:European Pressurized Water Reactor)

    亀レスですみません。

    欧州加圧水型炉(EPR)は、仏のAREVA社(Framatome社がSiemens社の
    原子力部門を買収)が開発した第3世代の革新型加圧水型炉(Evolutionary
    -PWR)で、基本構成および主要機器は在来PWRと同様ですが、経済性と
    安全性に一層の向上が図られているという宣伝がされております。
    原子炉格納容器は、ヨーロッパで発生する可能性のある航空機の衝突や
    炉心溶融に対応できる堅牢な設計がなされているとの事。
    仏や中国で建設中で、2012年から2014年に営業運転開始予定です。

    今回AREVA社が来日した主な理由は下記の2つと考えております
     1).仏の国策会社が進めている営業運転直前の原子炉への風当たりを
        和らげる
     2).非常時対応策の効果確認や実地訓練と実験等貴重なデータを得る
        絶好のチャンス

    安全性への設計概念;
     ・一次・二次側安全系と、非常用電源や冷却水の注入・供給等の
      付帯制御系統を完全に分離
     ・非常用電源や発電機等を用いるのと併用して、重力や気・液の
      自然対流、蓄積熱エネルギー、液体の密度差等の単純な
      (受動的)エネルギー源を用いる中小型を対象とした受動的安全炉
     ・事故時にはこの受動的ECCSが動作して最大7日程度までの
      作業停止余裕時間を取れるように大容量の冷却水を貯蔵している
      (勿論、個々の原子炉設計の余裕度に依存する)

    上記の安全設備が全て確実に動作した場合の信頼性;
     1).プラント内要因による炉心溶融確率を10-6/炉年以下
        全世界で1000台設置すると、1000年に1台炉心溶融が発生する
     2).原子炉格納容器外放射性物質漏出確率を10-7/炉年以下
        全世界で1000台設置すると、10000年に1台放射性物質が漏洩する

    しかしバルブや継ぎ手類等の部品は各方向への異常な応力に対して大きな
    信頼度は無いので、システム全体としてFail-safe構造がどれ程熟慮されて
    いるかが問題。
    EPRでも今回のような烈震で、建屋のコンクリートや格納容器への亀裂、
    配管のずれや継ぎ手やバルブ類への過剰応力による亀裂やリークに
    対応できる確証は担保されていない。

    旅行中にこのような事故に遭遇した時は現地の新聞を入念に読む事を
    お勧めします。(ある程度の科学的な知識のある事が大前提ですが...)
     ・どのような事が何処でどの程度の規模で発生しているか
     ・風向きと風速、天候の推移
     ・自分が移動する航空機や鉄道の経路...等

    1999年に発生したJCOの事故直後に、偶然帰国のためLA空港に向かう
    タクシーの運転手さんが心配しロサンゼルス・タイムスを手渡して
    くれました。
    このような地方の大衆紙でも、事故や核反応の詳細な説明とグラフや
    図が掲載されていて日本での状況が明確に理解でき、
    安全に帰国できることも判明して安堵しました。

    帰国して日本の大手新聞をみると、素人の感情的な記事だらけで
    科学的にきちんと説明できている物はひとつも無いことに
    海外との記者のレベル差に愕然としました。

    今回の福島原発はJCOやスリーマイル島をはるかに上回っており、
    石棺で広い地域の封鎖が困難と言う点ではチェルノブイリも
    上回る深刻度です。
    またTVでの発表でも安全性を強調するだけで、公表されたデータの
    深刻さと発表内容のギャップが益々大きくなって不信感を強めている
    事も大変腹が立ちます。

    先に放射能と放射線、放射性物質、非常時の許容線量の区別もつかない
    方のブログを内容も解らずに投稿する方もおられましたが...
      (管理者の削除を感謝します)

    ですから米国や露など関連各国が独自に大勢来日して放射線測定を
    進めているのです。

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    Re: 欧州加圧水型炉(EPR:European Pressurized Water Reactor)

    May4さん

    解説有難うございます。
    原子力発電で発電された電力を使っておきながら、原発建設地から遠い事もあり、表面的にしか理解していませんでしたので、今後機会を見て勉強してみたいと思います。

  • フランスは原子力の先進国ですね。

    この原発はTGVの車窓からよく見えます。ああ、
    南仏へ来たな、という目印にもなりますね。

    下はグーグルで出てきた画像です。車窓からの眺め
    もこんな感じですね。(アドレスを短縮してあります)
    http://bit.ly/ifbLHx

    フランスのTVが報じる福島原発事故の報道は日本で
    の報道より核心をついています。日本では、記者の
    知識が足りず、かつ、教えを請う相手が的外れなので
    本当のリスクが伝わってきません。

    サルコジ大統領が来日すること自体、フランスが今回
    の事故をいかに重要視しているかの表れでしょう。
    それくらい、一大事なのです・・・・・

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    原発問題への援助と・・・穿った見方

    フランスは電力をEU各国に輸出しているようですね。

    原発の設置基準や安全基準の策定、監視など、徐々に無責任体質が表面化してきています。
    現在の問題が落ち着いた後は、原発運営に関しての協力、それもアドバイスなどではなく指導が欲しい所です。

    穿った見方とは、フランス国民には非常に失礼なのですが、国家と国民は違いますので・・・英国と一緒にリビアに介入したけどアメリカが全面的に援助してくれそうにないので、「カンちゃん。原発事故問題解決に協力するから、お金を出してよ・・・」って・・・。