その昔か「幸福の手紙」というものがありました。
ネット社会になってからは自然消滅するようにこの類の葉書を受け取ることもなくなりました。
悪趣味ですが、いま海外旅行から戻ると一方的に「思い出の手紙」と題し見ず知らずの人メールを書いてます。
幸いにもこれまでは多くの方が素直に読んでいただきました。
開発途上国では過って日本で走っていた中古車を多く見かけます。
画像に日本の中古車が写っていたら元も所有者を探し出しその画像を「思い出の手紙」として・・・・・
多くの方は人生を共に過ごした車にそれそれの思いがあるようで皆さん喜んで下さいます。
私もその姿を思い浮かべると心も和みます。
このようなメールは賛否いろいろありますが実は私も自分で乗っていた車の行く末を思うことがあります。
世界に一つしかないコールサイン、そんなステッカーが張っあるを見かけたらせひ写真を撮って送ってください、お願いします。(ステッカーはボディに貼ったため剥がせませんでした、コールサイン:J○1○○J)
今日届きましたメールの一部をご紹介します。
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お便りを頂き誠にありがとうございます。
今、私どもの社内では感動の渦であります。
この車は今からおよそ20年くらい前に、お客の送迎用で使用していたものです。
当時は現在のように車体に宣伝用のフィルムを貼ってデコレーションする技術は無くすべて専門家による塗装で描かれた看板でした。
それで今日になっても剥がれずにこれほどきれいに残っているのでしょう。
あえて日本語の標記を残して使って下さっているのでしょう。ありがたいことです。
私どもではその後、新たな事業を始めたため、より多くの人を運べるマイクロバスに買い換える必要性が生しましたので、この車を売りに出すことにしたのでした。
そのとき母は泣いていました。
きっと看板があるために、国内では買い手がつかず解体される運命ではないかと思ったからだそうです。
いただいた写真を見て、母はとても感激しております。
遠く離れた異国の地で、いまも逞しく頑張っている車、母が50代のときに活躍していた車。
その母も今年74歳になります。
本人にとってはこれほどの励ましはないと思います。
頑張ろうという気力を与えて頂けたお便りです。
本当にありがとうございます。
心から感謝申し上げます。