今、多分、一番ミーハーな旅行と思われる「グランクラスとあけぼのに乗る青森旅行」に行ってきました。時間の都合で行きがはやぶさ1号、あけぼのは上りに乗りました。
座席はさすがにレカロの革張りというだけあって、それはいいのだけど、電動式の操作パネルはこれほどマニアに作らなくても・・・というくらい、細かく操作できる。が、こんなものを使う人はいるのか・・・・LEDの読書灯も?で、これは一体何に使うのか、用途が不明。でも、いまどきWIFIも使えない「上級クラス」はないと思うよ。
軽食が出るので、和食を頼む。埼京線から見えるNREの北区の工場で作っていて、味は悪くない。いかにも東京風の濃い味付けで、炊き込みごはんだけでも、酒のつまみになりそうな味付けである。で、最初は日本酒を頼むと、宮城のお酒が出てきた(名前は失念・・・)辛口の軽い感じで、あっという間に飲んでしまった。
次に白ワインを頼む。これはグランクラスのマークの入った特製ボトルなのだけど、よく見ると石和温泉のモンデ酒造製である。へえ、勝沼のワインなのかと思って、アテンダントに「さすが、宮城の日本酒、山梨のワイン、青森のシードルと東日本内で全部まかなっているんですね。」と突っ込みを入れてみると、このワイン、山梨産ワインとチリワインとのブレンドとのこと。ケチな話。全部山梨産のワインにしたところで、一体どのくらいコストが変わるものか・・・・
次にシードル。これはJR東の関連会社が青森駅の近くで作っているシードルで、甘口はアルコール3%、やや甘口が5%、辛口が7%とまるで理科の教科書みたいに糖分とアルコール度数がきちんと反比例しているのがご愛嬌。出てくるのはスタンダードと呼ばれるやや甘口のものだが、これが食事の邪魔をせずにそこそこいける。シードルの場合、ほんとの辛口というのはワインと違ってあまり好きではないのだけど、改めてそう思う。確認のために、もう1本。
で、その2本目のシードルの時は、「つまみ」があるとのことで、それを頼むとグランクラス特製の新潟の「亀田のあられ」である。東北に偏らず、よくまあJR東エリア内各地から集めたものである。この姿勢は大いに評価したい。で、計4本飲んでいるうちに着いてしまい、トイレ等の車内設備を使うひまもなく、グランクラスの旅は終わった。
あけぼのはやはり開放型のB寝台、である。ごろんとシートだの、シングルBだのは邪道で、幅54センチの客車3段式B寝台でも良かったのだけど、いまはそんなものはなく、二段式で幅も70センチくらいある。この手の寝台車に乗るのは、20年ぶりくらい・・・おかしかったのは、「開くと紙コップ」式の冷水器がいまだあることで、あまりに懐かしくて、涙ぐみそうになった。
が、動く前からトラブル。隣駅の新青森に停車中の特急に「不具合」が起こり、応急処置中で出発が15分遅れる。車両不具合と言うと、JR北の乗り入れ車両か・・・と疑っていたら、津軽とのことで、濡れ衣だった。外はずっと雪で景色もよく見えない。私は例の「ななつぼし」というのは、JR九州の線路状態が良くないので、どんなに車両がよかろうとも、乗り心地がめちゃくちゃ悪いのではないか、とひがんで(?)いるのだけど、この奥羽線はまあまあというところか。車掌の説明では、余裕時間の関係で、15分くらいの遅れは大宮までには取り戻せる、と放送している。
ところが、東能代の隣の北金岡という駅で雪が挟まりポイントが動かなくなったとのことで立ち往生。東能代から係員が(車か何かで?)行って、雪を取り除いてから安全確認をする、とのこと。ここで遅れは65分となった。上野着は6:58だが、一時間遅れると通勤時間に突入する。どうするんだろう。
翌日6時に放送開始。60分遅れのままで、6:15に高崎に着くので、急ぐ人は特急券を払い戻さない条件で新幹線に振り替えるとのこと。しかも、高崎からは通勤電車を優先するので、上野に着くのは何時になるかわからない、という。時間があればとことん付き合って、特急料金を払い戻してもらっても(2時間遅れるのは必至なんでしょうね。)良かったのだけど、あいにく用事があって、たにがわ400号に乗り換える。上野到着7:30。こうして旅は不完全燃焼に終わったのだけど、この列車がなくなる訳もちょっぴりわかったような気がした。
気になったのは、いっしよに乗っていた小さな子供達で、夜、お父さんが歯磨きをしようと言うと「なんでおうちでないのに歯磨きをするの?」と聞いている。彼らはこのまま電車の中でおねんねするというのが、よく理解できていないみたいだった。・・・・そのうち、この板にも「欧州には「寝台車」という列車が走っていますが、ベッドがついているのでしょうか?その列車にはどのように乗ればいいのでしょうか?」なんて質問が出てくるかも知れない。・・・・