レポート

クレジットカードの不正利用について(2) 対策

公開日 : 2014年06月12日
最終更新 :

では,同様の不正利用を防ぐにはどうすればよいか,また,実際発生したときどうすればいいか。予約サイトやカード会社を調査した結果,下記のことが言えます。

(1) ホテルはできるだけ国内旅行会社の事前払いを利用する。(ただし,これはかなり数が限定される)

(2) 発展途上国の小さなホテルやB&Bは予約サイト経由で予約しない。現地到着後,インフォメなどを通じて予約する(ただし,これには宿が取れないというリスクもある)。

(3) 航空券は航空会社から直接購入する。発展途上国の航空会社の場合,国内代理店から買うのが安全。(ただし,代理店から買った場合,座席指定が遅れる,付帯マイレージが少ない,という問題がある)

(4) ネット不正を補償するカードが一部にあるのでこれを使用。(ただし,これも100%補償ではなく,本人に「使っていない」という実証義務がある。)

(5) 早期発見に努める。カード会社のネットでは利用明細を事前にネットで見ることができる。

(6) 不正利用を見つけたときは直ちにカード会社に電話し,「文書」(これが重要)で経緯を報告する。

(7) 利用された会社(この場合はラン航空)に直接経緯を通告する。早ければ航空券の使用や払い戻しを防止できる。

(8) クレジットカードを長期にわたり利用し,本人の不正や滞納がないという実績も重要。(結局,これが一番有効か)

さらに分かったことは,国内カード会社はVISAなどのカード会社本社の下請けであり,不正利用について直接調査する権限がない。今回もVISA本社に対してどのような通告をしたか不明。また,どこに問題があり,誰が損失を負担したかについても一切情報開示しない。原因が分らない限り,再発防止は不可能である。
結局,最大限の注意をしても「100%防ぐことは不可能」ということです。

なお,各社調査結果の詳しい内容(会社名を含む)と対策は,「シニア・トラベラーの会」の例会で報告します。
http://home.t00.itscom.net/stf/

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3件のコメント

  • 発展途上国、新興国のウエブサイトは共通してリスクありとお考えでしょうか

    カード不正利用のレポートありがとうございます。参考になります。
    しかし、途上国の予約サイトに共通するリスクなのでしょうか。ある特定の会社の特定の人物による犯行だとすると、それは先進国でも起こりうるかもしれないし、途上国でもまれにしか起きない犯罪かもしれません。

    レポートとしては南米チリの特定の航空会社とパタゴニアのホテル予約サイトを利用した後、こういう不正利用があったというので十分。それ以上は途上国に対するある種の偏見を助長することになると思います。

    日本以外では東南アジア、ヨーロッパの航空会社のサイトを利用しますが、これまで不正利用に遭ったことはありません。

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    14/06/12 19:05

    途上国とは限りません。

    ここ数年、南米を旅しましたが、カード使用に、問題はありませんでした。
    カード使用ダメというとこは、南米では多いいですが。
    特に旅行業者は、多いいです。本当にめんどくさいです。
    いちいち、振り込まなくてはなりません。

    数年前に、NYからの帰りサンフランシスコにより、2-3日観光した
    時、帰国した後、160万の請求書が来ました。
    サンフランシスコと、日本で使われていました。
    詳しい人に聞くと、私のカードナンバーは国をまたがって
    売られていると。カード会社に、被害届を出し、免責して、
    もらいました。たぐってみると、サンフランシスコの
    土産屋が、怪しいことが解りました。
    カードは手元にあるので、カード会社は保険で
    カバーできないのだそうです。Vカードでした。

    このようなトラブルは防ぎ用がないみたいですね。
    ある事として、請求書に、目を光らせておくしか
    やりようがありません。

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  • 確かに会社によって対応が違いますね。

    20年前にV社とM社とD社のカードをミラノで盗られて、不正使用された際、
    会社の対応が際立って違いました。
    イタリアの各カード会社のミラノの支社へ、盗難証明書(何と、日本語の用紙があり)を
    即日提出しました。

    1週間と開けず、V社からは、不正使用の疑いのある使用例の問い合わせがありました。
    申告したら、不正使用と認定してくれました。
    D社は疑いのあるカード使用控えを送って来ました。漢字のサインがありました。
    泥棒株式会社だったようで、使い手は中国人のようでした。
    最悪だったのが、M社。他社で不正使用されたと言っても、自社の不正使用は
    検査さえせず、請求してきました。

    結局、3社の不正使用分は、各社が負担してくれました。

    大手のカードでも、会社によって危機管理に大きな差がありました。

    数十年の利用機関の内、不正使用はこれ一度のみです。

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  • (9)カード会社の選択

    以前同じ南米で旅をしてから2ヵ月後にクレジット会社から電話がありました。
    電話では所在の確認だけでした。
    何故かを聞きましたら現在利用が200万を超えて上がってきており今日も中米で航空券の購入があったとのことでした。
    私が日本にいることを確認できたことで一日おいて新たな番号のカードが届きました。
    勿論これらの利用分の請求はありませんでした。
    私のほうからは何もアクションを起こしません。
    不正使用の防止にはなりませんがカード会社の選択も大事ではないでしょうか。

    ちなみに別のカード会社の対応は酷いものでした。
    中国の国内を移動中にカードを紛失してしまいました。
    迂闊にもカード会社の電話番号などを控えておかなかったので自宅に連絡をしカード会社に伝えて貰いました。
    カード会社のつれない対応、本人からの連絡でないのでロックできないとのことでした。
    経験から学んだことは
    (1)キャッシングは補償されないので枠は最小限にしておくこと。
    (2)利用実績の控えを確実に保存しておくこと。
    (3)IC入りカードではなく手間が掛かるがサインの方が望ましい。
    これがネット決済だと難しいくYukigaya-tabitoさんのお書きになったことは参考になります。

    余談ですが
    手持ちのIC入りのカードには裏面に暗証番号もどきを書いおきます、適当な4桁番号です。
    短期の旅行なら利用実績が説明できれば帰国してから届ければよいのです。
    紛失・盗難にあっても心配することはありません、そのためにもカード会社の選択は大事だと思います。

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