ある時までは道路が改良されビエンチャンから直行バスが走るようになり、旅行者の少ない穴場的な観光地だったコンロ―洞窟です。歩き方ラオス編の特集ページで紹介されたりして日本人旅行者も多くなったのでしょうか。
現況をレポートします。
ビエンチャン南バスターミナルからは10時発のタム・コンロー(コンロ―洞窟)行を利用。運賃7万kip。
ラオス南部への拠点である南バスターミナルはドンドークへの街道沿いから右へ入ったところに移転していました。
バスターミナルには売店があり、水や菓子などを購入できますが、出発後も物売りが乗ってくることが多い路線です。
コンローまでどのくらいかかるのか、乗務員に尋ねるとちょっとうろたえた様子に見えて、午後5時ころ着くよと。
いつもそうですが、この地域では詳しい情報を聞き出すのは難しい。
バスは定刻に出発しましたが、バスターミナルの敷地を出ると暫く停車して動きません。その後も十数メートル進んで停車したりで、時間稼ぎしている様子です。事情を知っている地元客は後から二人三人と乗車してきます。
右折して街道に出てもまた停車。それからも買い物に降りる客がいたりします。実際に出発したのは11時過ぎ。
初めは予約した客が遅れていて、乗務員がそれを待っているのかと思いました。実際、そんなこともあるので。
10分ほどたらたらと走るとガソリンスタンドに入って給油停車。
なかなか思うように走らないのは、ベトナムのバスがいやに朝早く出発するのにしばらく走ると彼らの朝食休憩になるのと似ています。
しかし、これは乗務員の労務管理に問題がありそうです。
定時に走って短時間で到着するより、労働時間が長くなった方が乗務手当などで彼らに有利だからじゃないか。運行管理者が知らないところで出発を遅らせて時間稼ぎする。使用車両にタコグラフをつければ問題が見えるでしょう。
沿道の村から物売りが乗り降りします。ビエンチャン発のこのバスでは(客はすでに買い物済みですから)あまり売る気がなく、上り便で村まで戻る間に売る算段のようです。こういうのも管理ができていないのかもしれません。
じきに昼食休憩が入ります。フーを食べましたが、乗務員以外はあまり食事をとる客がいませんでした。
ボリカムサイ県のパークサンを過ぎて車窓にメコンが見えたりします。風光の良いナムカディンという川を渡ると国道はメコンと離れてカディンの流れに沿って行きます。
しばらく走ると南への幹線の13号線とベトナム方面への8号線分岐のヴィエンカムという町。ここでも休憩。若い女が持っていたニンディップ(生春巻き)が美味しそうだったので値段を聞くと7千kip(100円弱)。予想外に安い。
ここから先はベトナム方面への幹線道路ですが、思いのほか貧弱な道でセンターラインもないような田舎道です。
橋が架かっておらずバスが川の中を渡っていく時代がありましたが、今は橋ができています。
カルスト地形らしい岩山が見え峠を越えるとコンロー洞窟への分岐があります。時間は午後4時過ぎ。
ここに新しいローカルターミナルができていました。ソンテウが止まっています。