ジャンボ機の機長との違い May4 さん、まったく同感です。 ジャンボ機の機長は、空気力学から気象、サーボ理論、エンジンの 動作原理、管制システム等々について熟知しています。また、 多様なトラブルを想定してのシミュレーションを重ねています。 言ってみれば、機体は自分の体の一部のはずです。 ジャンボ機は古典力学で飛ぶので、まだ直感での理解がで きます。ところが、原子炉は古典力学の範疇を出ているの です。だから、原子炉のことを「体で」「直感的に」理解してい る人は非常に少ないはずです。なので、現場にいる技術者 たちは途方に暮れる・・・・ これは、もうフランス等のエキス パートの力に頼るよりほかないでしょう。 「ペーパードライバーとインターネットコミュニティの恐ろしさ」を 別の視点から見てみましょう。 かつては、放送局を選ぶのに バリコン と呼ばれる装置が 使われました。これは、空気を誘電体として使いながら 対向電極の面積を変化させて容量を変える、というきわ めて直感的な装置です。 この機能をシンセサイザーにゆだねて、デジタル同調をする ようにした途端、物理現象を直感的に理解できなくなりました。 しかし、原子炉の動作は、このような1つ1つの物理現象の 積み重ねです。 原子炉というシステムを物理現象の集合体として理解でき ない技術者ばかりになった >> 原子炉の状態が把握できない、という図式でしょう。