レポート

オーロラ観光始まって以来の不作年《後編》

公開日 : 2006年01月15日
最終更新 :

帰国は 便の関係で、超早起きを強いられたせいか、飛行機の座席に着いたら即、爆睡してしまいました。
で、一時間くらい眠っていたのか? 目が覚めて窓から外を見ると・・・アレッ? まだ飛び立っていないや!ん?なんで?

 (この遅延は、表向きには天候不順ということで片付けられたけど、実際はファースト(ビジネス?)クラスの乗客が一時間以上遅れたのでそれを待っていたという話を、他社の添乗員から耳にしました。真偽はもう霧の中ですが、天候不順とも思えない普通の曇天だったことと、10人くらいの乗客が遅れて乗り込んですぐにフライトしたのは事実です)

 で、当然乗り継ぎの飛行機に乗り遅れる羽目になったわけですが、次便だって席が空いているとは限らず、ゲートのところに必死で駆けつけて順番を並んでいたのです。 すると、見覚えのある某社の添乗員が、「K社のお客様(僕等)は、席でお座りになってお持ちくださ~い」と数回叫んで、自分とこのお客さんを機内に通し、そのまま彼女もゲート向こうのダクトの中に消えていきました。

 ・・・・・ん?もしかして、ハメられた??? と気づいたときには既に遅く、その添乗員の言葉に素直に従った僕等K社の9人を空港に残し、その日最後の次便は、空へ向けて飛び立ってしまいました。

 すぐにカナダのK社出張所に電話して、最善の対処をしてもらうよう要請したのですが・・・・・・
帰ってきた回答は、ハルノート並みの受け入れがたい現実でありました。

1)本日、帰国は出来ない。でもどうしても帰国したいなら、日本円で約22万円払えば帰られる。
2)空港近くのホテルを当社で用意した。ただし費用負担は当社では一切持たない。
3)明日の便は押さえたけど、9人のうち8人は、成田でなく関西空港へ行く便しか空いていなかった。
4)関空から家まで(僕の場合は静岡)の費用は、すべて自己負担。


とんだ新年の始まりになってしまったけれど、これにメゲていてはあまりに不吉な年頭になってしまう。
で、現実をそのまま肯定して、ココロの位置を動かすことにしました。

★イエローナイフでオーロラが見えない確率は5%! 宝くじ並みである!
★暖冬のイエローナイフが体験できる確率は さらに稀少!
★明日一日くらい、おそらくたいした仕事は入っていないだろう。
★ホテル費用、万が一のために入っていた保険でまかなえそう。
★・・・ってことは、バンクーバー(中継地)で、タダで一泊できるということ。
★関空→静岡 も、成田Ep→東京→静岡 も費用的にはそう変わらない
 
 こんな風に考えたら、なんだか得した気分になれました。

 「笑うかどには福来る」と言うけれど、関西空港で出向かえてくれたエアーカナダの係りの女性が
『大変ご迷惑おかけしました。お宅までの交通費は当社で負担させていただきます』
と言ってくれ、生まれて初めて『のぞみ』を体験できるという、ナミダ混じりの大団円!となったのであります。

  • いいね! 0
  • コメント 3件

3件のコメント

  • さすがです!

    前編も読ませていただきました。
    本当にすばらしい考え方をされています。
    物事は考えようですね!
    なんか明るい気持ちになってきました!
    確かにどうなるかわからないところに旅の楽しさがあるのでしょうね。

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    Re: さすがです!

    文章を書くのは、帰宅してしばらくしてからですから、現場で即 ココロのスィッチが完全に替わっていたかどうかは少々ギモンです。
     
     実際は

    >残念でしたが、オーロラを見るよりも貴重なカナダの暖冬を体験できてよかった

    このような意見に励まされたというのが,事実に近いのかもしれません。

  • 疑問

    乗り継ぎの空港カウンターで旅行会社を介さず、エアカナダとの交渉(宿泊のホテル代、日本での移動費用)はしなかったのでしょうか。

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    回答

     帰りのルートですが、
    イエローナイフ→エドモントン→バンクーバー→日本 でした。

    もともと僕のツアーには添乗員は付いていません(これは「旅行会社は介さず」ということになるでしょうか?)。 で、エドモントンの空港カウンターでは、最終的に電話口でエアカナダのカウンターの女性と旅行会社の人とで交渉してもらい、とりあえずバンクーバーまでのチケットをゲットしました。

     バンクーバーでは、旅行会社の人に直接来てもらい、エアカナダと交渉してもらいましたが、『天候が原因だからエアカナダは完全に無責』と言われたそうです。 

    • いいね! 0
    • コメント 0件
  • Re: オーロラ観光始まって以来の不作年《後編》

    ヒュー・ブーンさん、二度めまして(前編の時も読ませていただきました)。
     オーロラが見れなかったのも稀な体験だったのに、その後もとんだおまけがついていたのですね!でも、それを「ココロの位置を動かす」ことによって、受け止め方を変えられて、面白いレポートが書けるなんてすごいですね!
     ぜひ次回もレポートをお書きになってください。楽しみにしています!

    • いいね! 0
    • コメント 1件

    Re^2: オーロラ観光始まって以来の不作年《後編》

    ご愛読?ありがとうございました。
    例えば小説ですが、悲喜劇混ぜこぜなストーリーや、悲劇のみの話はそこそこおもしろいですが、楽しく明るいことばかりの物語は読む気がしない・・・というか、そもそも存在しない? ですよね。
     とりわけ旅行に関しては、その『絶対値』が,旅行そのものの価値?だと考えています。

     もっと突っ込んでしまうと、『健康問題』『経済問題』『人間関係』以外の悲劇は、捉え方次第ではいかようにも楽しめる・・・と考えているのですが、いかがでしょうか?