自分の心の貧しさを知った時(ミャンマー) だいぶ昔の話ですが、私がミャンマーに通うきっかけになった出来事です。 乾季の12月とは言え、その日は気温が30度を超え、強烈な日差しでした。 早朝から写真を撮りながら街歩きをしていた私は、熱中症になったようでふらふらしていました。 「ダメだ。」 とある商店の軒先で座り込んでしまいました。 疲れの為に、うとうとしていましたが、人の気配に気が付きました。 目を開けると、小学生の低学年くらいの女の子が二人、目の前に立っていました。 不安そうな目でこちらを見ています。 服は、ぼろぼろです。 何度も洗濯をしてるようで、生地が薄くなっています。 ひとりの女の子が、お腹に手を当てました。 「おなかが空いているの。」 私は、そう解釈しました。 「けっ!物乞いか。」 疲れていた私は、イラッとしました。 すると、もうひとりの女の子が500K札を私の目の前に差し出しました。 「あっ!」 この女の子たちは、「オレが、お腹を空かせて座り込んでいた。」と思っていたのか? もちろん、受け取る訳にはいきません。 「いらない、いらない。」手を振ると、彼女たちは少し笑って走り去りました。 その時の気持ちは、言葉では表せません。 服装だけで人を判断して、見下してしまった自分に嫌気が差しました。 あまりに情けない・・・ 「どうしたら、こんなやさしい心を持てるのか?」 そう思い、ミャンマーに通っています。