ジムフレックス

当たり前、あれは下請工場だ

ジムフレックスという会社は、周辺に産業革命以来の陳腐な繊維産業の多いレスターのチームウェアの老舗だが、もともとブランドデザイナーなんかじゃない。トンボ学生服とか、スクールタイガーみたいなもの。注文まとめ売りが専門。かろうじて他のブランドの下請仕事まで請け負って、なんとかしのいでいる。プレステージもなにもあったもんじゃない。

一方、ブランドとしてのジムフレックスは、日本のバブル経済のさなかに神戸のボーイズという会社が名前を買っただけで、実際は日本国内だけで企画製造販売をしている。

日本のバーバリーが三陽商会製で、本国のものとはまったく違う（本国のはごつくてダサいが防水第一、国産のはデザイン重視で生地もヘロヘロ）など、こういう商標買いは、日本中にあふれかえっている。日本の連中の欧米崇拝のせいで、名前だけのために、現地の古いだけのどんくさいだけの老舗、それも下請工場なんかに法外な大金を落としていて、日本人は、おめでたいカネづる、としてバカにされている。

いくら実際に売れるとはいえ、いいかげん、こういうみっともない名義借りの「伝統偽装」の商習慣は叩き潰すべきだと思う。日本のデザイナーのためにも、現地の再生のためにも、なっていない。下請でもあるまいに、世間に誇れる自社製品なら、ブランドとして、自分の名前で売るのが筋だろ。嘘の伝統を名乗るのは、商業道徳に反する。みんなも、こんなのに釣られていちゃ恥ずかしいこと（実際、現地では、ライセンスものとはいえ、パチ、それももともとが零落した下請工場の名前じゃみっともないだけ）に気づこうぜ。